
霊性(スピリチュアリティ)を磨く研究については、2026年1月現在のところ、科学研究として確立されている分野もあれば、哲学・人文・宗教・意識研究として扱われている分野もあり、ひとつの明確な体系としてはまだ発展途上です。ただし近年では心理学・神経科学・健康科学・教育学などが交差する形で研究が進んでいます。
以下に、主要な研究の進展を分かりやすくまとめました。
1、 心理学・精神科学的な研究
①実証的なスピリチュアリティ研究
日本でも『宗教/スピリチュアリティ心理学研究』のような学術ジャーナルが発行され、環境行動や信念、人格との関連などを実証的に調査する論文が出ています。
霊性は心理学的には「個人の内的経験・意味づけ・生きがい感覚」として定義・測定されつつあり、心理的幸福や発達の一側面として扱われることが増えています。
②発達心理学における霊性の研究
発達心理学では、霊性の生涯発達的な変化を調べる研究が行われています。たとえば成人期や高齢期における霊性の変動を長期追跡した研究などがあり、人生の段階による特徴を明らかにする試みが続いています。
2、 神経科学・生物学のアプローチ
①神経神学
宗教・霊性体験を脳活動と関連づけて調べる神経科学的研究があります(いわゆる「神経神学」)。
例:瞑想や祈りをしているときの脳の反応、宗教体験に関連した神経パターンなど。
②遺伝的要因の仮説
霊性傾向に遺伝的要素が影響するという仮説が提案されていますが、これはあくまで仮説段階で科学的に確立された説ではありません。
3、 瞑想・内観・実践の効果研究
①瞑想・内観実践への科学的注目
瞑想やマインドフルネスなど霊性を育てるとされる実践が精神・身体の健康と関連することが多数の研究で示されています(ストレス低減、集中力向上、感情調整など)。
4、社会・文化・教育の視点
①教育・発達研究
西洋では、若者の霊性発達をポジティブな成長領域として捉え、学校教育と関連して研究が進められています。
②哲学・宗教学・人文学
霊性そのものの定義や意味、文化差などを問う哲学的・宗教学的研究も活発で、科学的モデルを超えた問いとして扱われています。
5、 研究の現状と限界
①研究が進んでいる点
・霊性を心理学的・神経生物学的に測定し分析する試みは増加。
・瞑想・リフレクションなどの実践が心理的・生理的効果と関連付けられる**ことが示されている。
・社会科学・教育学の分野で霊性発達モデルの構築の努力が進む。
②まだ発展途上な点
霊性とは何か?という定義自体が分野・文化によって大きく異なるため、統一的な理論体系は確立されていません。
これは科学的測定の基礎となる概念統一の課題でもあります。
霊性の「磨き方(方法)」を科学的に評価した厳密な研究は、まだこれからの発展が期待されます。